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著者コメント

10年10万キロストーリー 2 

別れられない理由はなんですか? 

(ニ玄社)

この本の初版が発行されたのが、1996年8月15日。
『NAVI』誌で、1992年6月号から94年6月号までの連載分に加筆修正を施し、取材相手によっては、もう一度会いに行った人も含まれている。
久しぶりに目次を眺めてみると、氏名と車名で顔がすぐに思い浮かべられる人もいれば、失礼ながら、顔までは思い出せない人もいる。ごめんなさい!

でも、当該ページを繰り、掲載されている写真を見れば、瞬時に、どんな人でどんなクルマだったかは、全員蘇ってくる。
でも、どんな文章を書いていたかと読み直してみると、これが実に青臭い。
些細なことにいちいち反応し、細かな観察結果を挙げつらっている。
人物とクルマとの付き合い方のディティールを折り重ねてはいるのだが、何か大切なことを漏らしているようにも読めるから、心もとない。
感受性が若かったということなのかもしれないが、ちょっと気恥ずかしくなってくる。

この本で取材させてもらった人たちとは、今では数人の方と年賀状の交換をさせてもらっているくらいだ。亡くなった方もいる。故国に帰った人も。商売替えをした人も数人いる。離婚した人も。

リタイアされ、ご自身のヨットで日本一周を達成された方もいる。その様子を発表したウエッブサイトをたまたま閲覧し、メールを送ったところ、「10年10万キロストーリー」の取材を大変懐かしがってくれたのが、うれしかった。

たしかに、一台のクルマに10年もしくは10年以上乗り続ける間にも、持ち主にはさまざまなことが起きるが、それを越えたところでの来し方行く末の振れ幅の大きさには、溜め息が出てしまう。

1冊目に較べて、パート2はコラムが充実している。
当時、自分が乗っていたプジョー505GTIを10年もしくは10万キロ以上乗り続けるために何を行い、今後、何が必要なのか、次の6本にまとめている。

1 衣替えと一緒に年に2回大掃除する
2 クルマ日記のすすめ
3 車検は誰のために行うのか
4 大切なクルマをあきらめなければならない時もある
5 いつもピカピカにしていたいけど……
6 頼りにできる修理工場を見付けること

505GTIには、11年7万5000キロ乗った。

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